2024年4月1日 サイトリニューアルしました

左手で書いたブログ

右手の指

砕け散ったあぁああぁ―――!

いってもうたーーーーーーー

指 痛ああぁあ!!!

え え? ちぎれた?

ちぎれたの!?

ちぎれてませんでした。

右手を、牛と壁のあいだに挟まれました。

もうね、パンパンに腫れて、爪の色も変色し、
黙ってても顔をしかめるくらいの激痛が一晩中ずっと続きました。

指先には神経が集中しているそう。

こんな小さな指先の負傷だけで、ご飯も食べられないほど。

夜も眠れないし、起き上がりたくないほど。

経験したことのない激痛。

全然折れてなかった。

決死のレントゲンは異常なし。
2~3日で痛みはなくなるでしょう、とのこと。

騒ぎすぎた。

にわこ

恥ずかしっ

でも痛かったんだもん。

もしも自分がプロスポーツ選手だったら、
ケガして結果出せなくなったら引退だな。

夢やぶれたり。
第二の人生を考えるね。

 

昨日、一頭の親牛が死にました。

 

きっかけは足のケガ。

 

ぜひ知ってほしい。
牛は、足をケガすると致命的なんです。

足(蹄)には神経が集中しているそう。

もうね、パンパンに腫れて、爪の色も変色し、
黙ってても顔をしかめるくらいの激痛がずっと続きます。

こんな小さな蹄の負傷だけで、ご飯も食べられないほど。

夜も眠れないし、起き上がりたくないほど。

 

かみのすけはいいです。

利き手をケガして、ごはん食べられなくても、できる仕事はある。
左手でブログだって書けちゃう。

 

産業動物である牛は、

起き上がれずご飯が食べられなければ、乳が出ない。

働けない。

 

プロスポーツ選手はいいです。

ケガして結果出せなくなっても第二の人生があるから。
夢やぶれても、またやりなおせるから。

 

産業動物である牛は、

働けなくなったら、最後の仕事は肉になることです。

第二の人生なんてないんだよ。

 

きのう死んだ牛は、

足が悪く、ご飯が食べられなくなり、免疫が低下しているところに、
全身に毒素が回る急性の病原菌にむしばまれ急死しました。

いつも温かい牛が、冷たかった。

いつもより大きく感じた。
いつもより重たく感じた。

 

この牛は最後の仕事である、肉になることすらできませんでした。

「生きる」という漢字をよく見てください。

 

 

牛が立っているのが見えてきませんか?

牛は、立っていられないと生きられないんだよ。

 

埋葬はしません。
ペットじゃないので。

産業動物である牛の遺体は、
「産業廃棄物」です。

環境省が、決めました。

「産業廃棄物」とは、大きく言えば
ゴミということです。

 

きのう死んだ牛の他にも、
足が悪い牛がいます。

 

かみのすけが、愛してやまない牛です。

(たぶん相思相愛)

この牛も廃用が決まっています。

今月末には「最後の仕事」が待っているでしょう。

足が悪く、乳が出なくて、
産業動物としての経済効率が悪いので淘汰の対象になります。

でも、持ち前の能力と底力で、
毎日命を削って生乳生産しています。

食肉処理場で、肉になった牛も、肉以外の部分はゴミとして扱われます。

正式には「動物系固形不要物」というそうです。

環境省が決めました。

肉になれても、なれなくても、
この人間社会では、最終的にはゴミとして扱われます。

生産現場で働いています。
生乳を生産しています。

かみのすけは、生産者です。

 

自分の牧場か、他人の牧場か、

そんなことは
牛たちにも消費者にも関係ありません。

新人かベテランか。
パート社員か、正社員か。

そんなことは
牛たちにも消費者にも関係ありません。

生産現場に出た時点で「生産者」でしかないのです。

牛もそう。

生産現場に出た時点で「産業動物」でしかないのです。

 

本日の一冊紹介。

『生き物の死にざま』-稲垣栄洋-

人間は経済活動をする動物である。人間にとっては経済効率の良い実にありがたい食糧と言えるだろう。

効率よく生産できるよう改良された乳牛こそが、優良と評価されます。

こうして、いつも悩むから
この職業は向いていないんだろーな。

 

それでも最後はやっぱり、
ありがとう。

牛乳を飲む時、牛肉を食べる時、命を感じてますか。

もちろん牛だけじゃなく、すべての命に。

 

最後まで生きようとした「動物系固形不要物」に。

 

今日のブログは多くの人に伝えたいので
拡散希望。

したっけ。

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